• 2023/05/30
  • 経営者の皆様へ

ITコンサルティング事業を通じて知ってもらいたい ~新たなる中堅・中小企業のDXの形とは~

  • 清尾修

写真)清尾 修

1993年に船井総合研究所に入社。
船井総研グループの基幹システムの開発プロジェクトの責任者としてSAP、Salesforce等の導入に携わる。
2013年に同社社長室副室長に就任。
2015年当社(旧船井総研コーポレートリレーションズ)取締役へ就任。
管理会計制度、リスクマネジメント業務に従事する傍ら、その経験を活かしてITコンサルティング事業を展開。
2018年当社常務取締役へ就任。
2022年当社取締役常務執行役員に就任して現在に至る。

 

新卒で船井総合研究所に入社後、社内の基幹システム開発プロジェクトの責任者として、数多くのシステム開発に従事、現在その経験を活かして船井総研デジタルにてITコンサルティング事業の責任者として、更なる挑戦をしている取締役常務執行役員・清尾へインタビューを行いました。

目次

ITコンサルティング事業を立ち上げた経緯について



--まず簡単に清尾さんの経歴について教えてください。

私は1993年に新卒で船井総合研究所に入社しました。
入社時は創業者である舩井幸雄が主催するセミナーや経営研究会を企画運営する部署に配属されました。
当時の舩井幸雄は全国の経営者の方々から絶大な人気を博しており、セミナーには数千人のお客様にご参加いただいていたのですが、社内にそのような大規模なセミナー申込を管理するシステムが存在せずオペレーションが回らない状況だったため、専用のシステムを作ることになりました。
私はITに興味があったこともあり、当時の上司に私主導でやらせてもらいたい旨を懇願し、プロジェクトリーダーとして担当することになりました。
これがきっかけでその後長くIT関連の仕事に携わることになります。

--セミナー管理システムの構築を原点にして、システム関係の仕事に従事する中で印象的だった業務はありますか?

ちょうど入社5年目の頃、船井総合研究所の全社基幹システムを刷新するプロジェクトが立ち上がり、そのメンバーとして声がかかりました。
せっかくの機会ということもあり、自ら手を挙げて情報システム部門に異動し本格的にITに関わり始めます。
10年目から情報システム部門の責任者になり、数多くのプロジェクトを経験しました。
特に印象に残っているのは2015年に導入したSAP、Salesforceの導入です。
それまで自社専用にスクラッチで組んでいたシステムをERPに移行し、同時に業務フローも大きく変えたことで、現場の抵抗もあってなかなかうまく進まずプロジェクトマネジメントの難しさを痛感したことをよく覚えています。

--システム部門の責任者から船井総研デジタルの取締役に就任されITコンサルティング事業を立ち上げるに至った経緯について教えてください。

情報システム部門の責任者として業務に従事する一方で、ホールディングス化に伴いシェアードサービス会社の船井総研コーポレートリレーションズ(現船井総研デジタル)を設立することになり、立ち上げから参画しています。そこからバックオフィス・ミドルオフィスのサービス品質を向上しながら生産性を上げるというテーマに取り組むことになります。
会社設立の翌年に役員に就任してからは、管理会計の制度設計、リスクマネジメントなどの経営管理の業務が主になりました。
ITコンサルティングは、これまでの経験を活かして立ち上げた事業です。
業務システム開発、バックオフィス業務改善、経営管理といった業務を行ってきた中で培った経験をベースにお客様のご支援をしています。

バックオフィス改善がもたらす効果とは?



--お客様が当社にITコンサルティングを依頼するメリットは何でしょうか?

当社のITコンサルティングは、システムの導入PMOとともに、バックオフィスの業務フロー改善と生産性向上をセットでご支援をしています。
現状の業務をそのままシステム化するのではなく、ムダな業務の削減や重複を解消した上であるべき姿の業務フローに合わせたシステムの選定と導入を行うのです。
システム導入はあくまでも手段であって、目的は業務改善、生産性向上、利益改善であるはずです。
バックオフィス業務の担当者は専門性や正確性、フロント部門に対するサポートを追及する半面、自身の業務に対する数字意識、工数削減といった改善活動には消極的な場合が多く見受けられます。
一方で経営者は新しいシステムを導入するのであれば当然バックオフィス業務の工数は削減されるべきで、空いた時間をより収益に直結する業務に振り向けてほしいと考えています。
経営者から直接ご相談いただく場合はシステム導入の目的が明確なのですが、ご担当者からの相談は「システムが老朽化したのでバージョンアップしたい。オンプレミスからクラウドに変えたい」といった手段の話が多いので、まず目的の設定と共有を意識していただくように進めています。

--当社と同じようにバックオフィスをシェアード化するご相談もありますか?

はい、M&Aなどで複数の事業会社でグループ経営を行っている会社から、バックオフィスをシェアード化したいというご相談は多いです。
まずはグループ各社の業務システムを統一・標準化したいという話から、当社のようにシェアードサービス会社を設立したいというご相談まで様々です。
シェアードサービス会社を立ち上げる場合は、組織体制、人事評価制度の構築、管理会計の制度設計などもご支援しています。
業務項目ごとにサービス単価を設定して損益管理を行い、担当者の数字意識や外販への意識醸成につなげています。

--最近の業務システムのトレンドはどのようなものですか?

最近のトレンドはSaaSとローコード・ノーコードツールの活用です。
ERPのカスタマイズをできるだけ行わず利用範囲を絞って、バーティカル(業界・業種特化型)SaaSと、ホリゾンタル(業務特化型)SaaSの組み合わせで構成し、足りない部分をローコード・ノーコードツールで埋める形です。
ローコードツールの普及によって、エンジニアリングは一気にコモディティ化しました。
これまでエンジニアに開発を依頼しないとできなかったことが、事務スタッフでも簡単に作れるようになってきました。
当社のコンサルティングにおいても、Microsoft PowerPlatformやZohoといったローコードツールを使ってアプリケーションや、RPA、BI(ダッシュボード)などが作れるようなデジタル人材育成サービスを行っています。

日々結果を出すために心掛けていること



--仕事以外の時間で大切にしていることはありますか?

社外のお付き合いのある方と飲みに行ったりして、そこでいろんな話を聞く機会がありますが、皆様それぞれ、色々な背景を持っていらっしゃって、他愛もない話やそこでしか話せない真面目な話、また同じような、悩みを話す機会があってすごく共感します。
利害関係の有無にかかわらず、食事などを共にしながら一緒に過ごす時間は私にとってはとても大切な時間です。

--色々な方々との関係性を重視する中で最近感動したことはありますか?

最近嬉しかったのは、ご支援先のお客様にメンバーのことをすごく褒めていただいたことです。
当社のメンバーの伴走力が素晴らしいと絶賛の声を頂戴しました。
メンバーがお客さんに価値を出して、そこから感謝されるのを見ると本当に嬉しいですね。
とても大変なプロジェクトでしたが、それまでの苦労が一気に報われました。

--仕事をする上で大事にしている考え方があれば教えてください

まず何事も否定せずにやってみるということではないでしょうか。
新しいことや自分が良いと思ったことに対して恐れずにチャレンジするということですね。
はじめての仕事は不安も沢山ありますが、意外と初めの一歩を踏み出せばその先は大抵どうにかなるものです。
すべての情報が揃ってから意思決定しようとすると、間違いなくライバルに遅れを取ります。
情報収集も大事ですが、もっと重要なのは今ある情報でいかに早く決断するかだと思います。
メンバーにも大事にしてほしい姿勢だと思います。

日本の中核を担う中堅・中小企業のDX



--これからDX化を進める経営者に向けてアドバイスはありますか?

DXに取り組む上でステップが三段階あります。
一つ目がデジタル化。その次がデジタライゼーション。
最後にデジタルトランスフォーメーションです。
デジタル化は、単に業務をデジタルに置き換えて生産性を上げること。
デジタライゼーションは、デジタル化で蓄積されたデータを活用して、経営に活かしていくこと。デジタルトランスフォーメーションは、デジタル技術活用によるビジネスモデルや業界そのものをデジタル変革することです。
経営者にとってはデジタルで既存事業を変革させるという意識が大事だと思います。あとは担当者任せにせず、経営者自身がデジタルに対して興味を持ちどんどん口出しすることだと思います。

--DX化の阻害要因はどのようなものがありますか?

社内の抵抗勢力が阻害要因になることが多いように思います。
変わることに対する抵抗はどうしても出てきますので、どのように意識改革ができるかがポイントです。
例えば、事務スタッフが日々の業務で面倒な処理を自動化してほしいとシステム担当者に相談する。
システム担当者はそのままシステム会社に開発を丸投げする。
これでは業務改善とは到底言えません。
開発コスト以上の作業工数が削減できるのか、削減して空いた時間で他のどういった仕事をするのか、そもそもシステムで自動化する前に現行の業務プロセスが適切か検証したのかなど、なにが変わってどのくらい利益貢献できたのかを評価する仕組み作りが、一人ひとりの意識改革につながります。

--中堅・中小企業がDXで成功するポイントはなんでしょう?

デジタル人材育成が重要なポイントです。先ほどお話ししたように、システム開発は以前よりもとても簡単で身近なものになってきました。
大企業では非IT人材の業務部門の社員が現場目線でアプリケーション開発をする市民開発が盛んに行われています。
中堅・中小企業においても事務スタッフや営業担当者がローコード・ノーコードツールを活用して自ら業務を改善し、新しい仕組み作りにチャレンジしている事例が増えてきました。
経営者は社員がデジタル技術を活用できる人材になるためのサポートを惜しまずにするべきだと思います。

--最後に読者へ一言よろしくお願いいたします。

日本企業の生産性が世界の中でトップクラスに、高いと言われるためには、中堅・中小企業が必然的に変わらないといけません。
中堅・中小企業は経営者の判断や意気込みなど前向きな姿勢で会社全体を一気に変えることができると思いますので、上手く私達を使ってDXを成功させていただきたいです。
当社の社員はどんな時もお客様に親身になって伴走し、誠心誠意ご支援をさせていただいています。
ぜひ何なりとご相談ください。
どうぞよろしくお願いいたします。

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